こんにちは。
美観堂』の塩崎といいます。

美観地区の素敵なお店をご紹介するコーナー。
今日は、『株式会社バイストン』さんの「倉敷帆布」をご紹介します。

倉敷市は国産帆布の約7割を生産する日本一の産地で、ここで作られた一級帆布こそが「倉敷帆布」と呼ばれます。

ここでは倉敷帆布に込められたこだわりや、お店おすすめの商品について書いています。

岡山が誇る一級帆布「倉敷帆布」

綿花

「帆布」は、簡単に言うと「綿や麻からできた船の帆に使う丈夫な布」。

明治時代以降、船の帆だけでなく、トラックやテントなどの産業用素材として多く使われてきました。

跳び箱や、体育マット、キャンバスなど、実は私たちの身近でも多く使われているんです。

そんな帆布の中でも「倉敷帆布」は、原糸という織物を織る時に元になる糸から、帆布が出来上がるまで全てを一貫して生産することにこだわってつくられています。

丁寧で高品質なものづくりによってできた「最高級帆布」なんです。

ちょこっと工場見学

工場見学

岡山県倉敷市曽原にある帆布工場で、そんな倉敷帆布はつくられています。

帆布の製造に使われているのは、現在は生産が行われていない1960年代の旧式のシャトル織機。

シャトル織機

このシャトル織機、最新式の織機と比べると、織るのにとても時間がかかるんです。

にもかかわらず、バイストンさんは自分たちで修理したり、パーツを自作したりしながら古いシャトル織機で帆布の制作をしています。

理由は、その「遅さ」。

時間をかけて、ゆっくりと糸を織ることで、倉敷帆布の独特な風合いを生み出し、趣のある生地ができ上がるんです。

経糸

この写真は経糸(たていと)を準備する、整経(せいけい)と呼ばれる作業の様子。
本数、長さ、張力などをそろえているところです。

数百本の糸が一気に巻かれて一つの場所に集められることで、帆布独特の美しい糸の重なりが生まれます。

てるてる坊主

こちらのかわいいてるてる坊主は、明日の天気をお願いするもの…ではなく、実は部品に記したチョーク文字を消すための道具なんです。

これは残った糸で職人が手づくりしたものだそう。
そこに顔を描いてしまうなんて、職人さんの遊び心が詰まっていて、とてもすてきですよね。

倉敷帆布

織り上がった帆布生地は最後の関門、検反(織物の織むら・きず・汚れなどを検査する工程)へ。

人間の目で厳しくチェックされます。

全ての工程を終えた倉敷帆布たちは、用途に応じていろいろな形に加工され、日本、そして世界へと出荷されていきます。

倉敷帆布のバッグの特徴

倉敷帆布バッグ

倉敷帆布の大きな特徴は、とにかく丈夫なところ。

濡れても水が浸透しにくい。
ライターで炙っても燃えにくい。

それくらいとっても丈夫なので、倉敷帆布のバッグは長い間お使いいただけるんです。

月日を重ねて使い込むほどに味が出て、柔らかくなって、馴染んでいきます。
本革のような特性を持っていますが、本革よりもエイジング(経年変化)が早いので、使い始めてすぐに馴染みますよ。

使い込んでいくごとにあなただけの風合いになっていくので、世界に一つのあなただけのバッグになっていきます。

『倉敷帆布 美観地区店』ご紹介

倉敷帆布美観地区本店

『倉敷帆布 美観地区店』さんは、倉敷帆布の赤い暖簾が目印。

倉敷帆布をつかって作られた商品が取り扱われています。

バッグを中心に、ファッション小物、キッチン雑貨、文具など、幅広いラインナップが展開されています。

「伝統ある素材を多くの方々に知ってもらいたい」

そんな思いでつくられた、素材の魅力と洗練されたデザインの商品がたくさん。

次回の美観地区へのご旅行では、ぜひ、お気に入りの倉敷帆布を見つけてみてはいかがでしょうか?

『倉敷帆布 美観地区店』アクセス方法

JR倉敷駅より徒歩約15分。
古き良き天領の風情が残る、倉敷美観地区内の本町通りにあります。

〒710-0054 岡山県倉敷市本町11-33
TEL:086-435-3553 
営業時間:10時~18時
定休日 : 年末年始
※コロナウイルスの影響で営業時間を変更されている場合があります。
足を運ばれる際は、事前にご確認くださいませ。

この記事を書いた人

塩崎由歩

広島県出身。2020年に新卒で『株式会社行雲』に仲間入りしたショートヘアがトレードマークの23歳。
スタッフからは「ゆうぼー」と呼ばれ、カフェではいつも笑顔で動き回っています!
漫画、星のカービィ、ガチャガチャ、生エビのお寿司、水羊羹など...好きなものがいっぱい。
憂鬱なことがあると「ハッピー・ジャムジャム」を踊って乗り越えています。