こんにちは。
美観堂』の高羽です。

美観地区の素敵なお店をご紹介するコーナー。
今日は、『冨來屋本舗(とらいやほんぽ) 別館』さんをご紹介します。

美観地区の郷土料理店『冨來屋本舗』さんの姉妹店でもあります。
『冨來屋本舗』さんについては、以前書いたこちらの記事をご覧ください。

『冨來屋本舗』さんは郷土のめん料理を提供されているのに対し、『冨来屋本舗 別館』さんは「千屋牛」の専門店。

取材をさせていただいて、千屋牛を久しぶりに食べましたが、やっぱり別格の美味しさでした。

和牛のルーツ!?岡山が誇る幻の「千屋牛」

岡山県産千屋牛

岡山県の方でなければ、千屋牛という名前を聞いたことない方が多いかもしれません。

千屋牛は、岡山県北西部、新見市千屋地区で育てられているA5ランクの黒毛和牛です。

日本を代表するブランド和牛「松阪牛」や「神戸牛」のルーツとなった牛でもあり、「日本最古の系統牛」とも言われています。

飼育されている数がとても少なく県外ではほぼ食べることができないため、「幻の和牛」とも呼ばれます。

希少であることで有名な神戸牛の月間出荷数が約460頭なのに対し、千屋牛は月に20頭ほどしか市場に出回りません。

ローカルにして超A級の和牛、食べたくなってきたんじゃないでしょうか。
(こないだの取材で食べたばかりなのに僕も食べたくなってきました)

県外の方に味わってほしい。リーズナブルであることへのこだわり

冨來屋本舗別館

『冨来屋本舗 別館』さんは2019年11月にオープンしたばかりで、現在はランチメインで、夜はコースの予約限定。

千屋牛のランチメニューが、とにかくリーズナブルなんです。

岡山県の他のお店を見てみると、ランチでも5,000円を越えるところはザラ。
中には10,000円するようなところもあります。

一方で『冨来屋本舗 別館』さんのランチメニューはこちら。

冨来屋本舗別館ランチメニュー

その差は歴然です。

大将の楠戸登美夫(くすどとみお)さんと女将さんの鷲野史枝(わしのりえ)さんにどうしてこんなに価格を抑えて提供しているのか、伺ってみました。

美観地区は岡山でいちばんの観光地。
そこでお店をするのであれば、「岡山ならでは」であることが大切。
外から来てくれた観光客の皆さんに岡山のいいものを知ってもらう取っ掛かりをつくることが自分たちのやるべきことだと思っています。
それが高級肉であっても同じで、まずは知ってもらうこと、食べてもらうことが私たちの役割。
だから、できるかぎり、リーズナブルであることにこだわっています。
それでお客さんに喜んでもらえれば、結果自分たちがやっている商売が楽しくなるんです。

幼馴染でずっとビジネスパートナーとして商売をされてきた大将と女将さん。

リーズナブルな価格設定には、大将と女将さんのそんな思いがありました。

絶品料理を食べる店内はオルゴールの音色で包まれています

冨来屋本舗別館

『冨来屋本舗 別館』さんに入ってまず気づくのが、店内にやさしく流れるオルゴールの音色。

冨来屋本舗別館のオルゴール

これらは、美観地区の『倉敷アイビースクエア』という複合観光施設内に2018年9月まであった『オルゴールショップミュゼ』が閉店した際に、お店のオーナーさんから買い取ったものなんだそう。

冨来屋本舗 別館の万華鏡

他にも、「これすごいキレイなんよ」と年代物の万華鏡も女将さんに見せていただきました。

冨来屋本舗別館館内

館内を一通り案内していただいて、いよいよ、実食のお時間です。

千屋牛のロース肉の鉄板焼き

今回いただいたのは、千屋牛のロース肉の鉄板焼き。

岡山特産の魚「ままかり」の酢漬けや、「きびだんご」にも使われる雑穀・キビでつくった「きびそば」など、副菜も岡山尽くしのメニューです。

千屋牛のロース肉の鉄板焼き

自分の席で、自分専用の鉄板で、自分好みの焼き具合で食べることができます。
僕は、レアでいただきました。

「うんま!!!」

ついつい大きな反応をしてしまった僕の目の前で、「千屋牛食べたらお肉の認識覆るじゃろぉ」と微笑みながら女将さん。

しっかり脂が乗っていながらも、まったくしつこくなく、甘みがとても強いんです。

お塩、わさび、柚子胡椒、ポン酢と、薬味もいろいろ。
それぞれ千屋牛の味を全く邪魔せず、お肉の旨味を引き立たせてくれます。

いつ食べても、千屋牛の美味しさにはびっくりします。笑

すき煮重

すき焼き、しゃぶしゃぶ、すき煮重といった定番のランチメニューの他に、現在は期間限定1日20食で千屋牛の牛丼をテイクアウトメニューとして販売しています。

幻の黒毛和牛牛丼

また、牛丼と同じく1,000円くらいの価格帯で、千屋牛のカレーもテイクアウトメニューとして考案中だそう。

千屋牛のカレー…
絶っ対おいしいやつ…!

観光客の方はもちろん地元の方も、リーズナブルかつ贅沢なランチにうってつけですよ。

最後に

冨来屋本舗別館

現在は2階建ての建物の1階のみで営業している『冨来屋本舗 別館』さんですが、2階部分にも食事ができる部屋を作ろうと計画中みたいです。

特別に見せていただきました。

冨来屋本舗別館2階

外には美観地区の瓦屋根が広がる、とても見晴らしのいいお部屋でした。

完成時期はまだ未定とのことでしたが、完成したら『美観堂』スタッフでもまた伺わせていただきます。

美観地区の町家を眺めながら、岡山の幻のお肉をリーズナブルに食す。
ここでしかできない体験を『冨来屋本舗 別館』でぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

『冨来屋本舗(とらいやほんぽ) 別館』アクセス方法

JR倉敷駅より徒歩約14分。
倉敷川沿いにありますよ!

〒710-0054 岡山県倉敷市本町5-27
TEL:086-427-0122
営業時間:11:00~15:00
定休日 : 月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)
※コロナウイルスの影響で営業時間を変更されている場合があります。
足を運ばれる際は、事前にご確認くださいませ。

この記事を書いた人

高羽開

美観地区の古民家で暮らす27歳 。
学生時代は東南アジアのゲストハウスを転々とした旅好きで、サーフィンとウクレレの後の飲酒をこよなく愛しています。